3℃

katsu201jk2006-10-03

近頃はちょっとフィルム現像のデータを変えて、現像している。もうちょっとプリントのクオリティーをあげたいという希望があって、暗室でのテクニックではなく、ネガを作るところからはじめなくては無理だと思ったからだ。それに僕の写真は基本的にものすごいコントラストのある状況での撮影しているので、プリントはそこそこ難しい。晴天の日にトンネル中から撮っているようなもので、暗い中と、その先の外では露出が3、4段違うと思う。それをなるべく黒く潰れずに、飛ばさずに焼くには結構苦労する。

そこで手始めに、現像液の希釈率と時間を変えて現像してみたのだが、どうも調子が悪い。今まで1:1だったところを1:3まで薄めてみたり、10分のところを20分まで伸ばしてみたり、
でも、どうも僕の思った方向に仕上がらない。ネガが悪いとプリントもする気がおきない。

そこで温度を下げて現像をしてみた。20℃からはじめるところを、17℃からはじめてみた。すると今までとは正反対のネガが出来てきた。こちらの方が僕の作品には合うのでは。今日はベタを取るまでで、まだプリントはしていないが、もしかすると正解かもしれない。

モノクロの技術はいろんな人が様々なやり方をし、独自のデータを持っていると思う。今回思ったのは、以前のプリントでは号数指定紙しかなかったので、ネガ作りは本当に重要だったのだろうと思う。僕がプリントを始めた頃はちょうどマルチグレードが出はじめて、今でも僕はマルチグレードを使っている。暗室作業で変えられる幅が大きいので、「焼きで何とかする」癖がついているのだろう。しかし、根本的にはネガ以上には上手く焼けない、とある人から教わった。確かにその通りだ思う。