写真展を見てきました。

katsu201jk2006-10-17

先日、高梨豊さんの写真展「初國」を見に行ってきました。その日はトークショウも催されていて、作家ご本人のお話もいくつか聞けました。
その中で特に面白かったのは、「初國」のシリーズは撮影したら、なるべく早めに現像・プリントすることにしていたそうです。そのときの旅の記憶や雰囲気みたいなものを忘れないうちに。
その話はさらっと終わってしまったのですが、僕は結構感心した。作家によって撮影をしてから、現像・プリント(テストプリント)をする時間ってのは違うと思うが、僕はわりと未現像、未プリントのフィルムを溜めない。なるべくすぐ焼く。特に旅をしているわけではないのだが、撮影データや天気との兼合い、撮影日のルートは面白かったか?いろいろ気になる。ちょっと通常の撮影の仕方とは違うので、データを気にすることも大きい。感覚的ではあるが、撮影しているときの記憶や雰囲気はその後の処理に影響してくるし、それを受け入れている、僕は。

それから、新宿のニコンサロンで藤田満さんの個展[營(イトナミ)の景(ケイ) なおうつくしき田舎町にて2000〜2006]も見に行ってきた。この展示にはどこにも書いていなかったが、作品の全てが密着プリントで製作されている。サイズは11×14くらい。結構大きい。カメラも自作だそうです。点数も結構あって、このサイズで、これだけの量の密着プリント作品を見られる機会はそうそうない。プリントだけではなく撮影も含めて丁寧な仕事だと思った。

若い作家にはよく、「勢いのある写真」を求める人もいると思いますが、丁寧な写真もいいではないか、と思った。別に年齢に関係なく。